• ホーム
  • 断熱性や気密性が高いことにデメリットはある?

断熱性や気密性が高いことにデメリットはある?

断熱性や気密性は家を建てる上で注目すべきことの一つです。気密性が高くなれば室内と室外の両側への空気の出入りが少なくなり、断熱性が高くなると温度の出入り量が小さくなります。このようなことから夏は涼しく冬は暖かいことや、ヒートショックのリスクを軽減できるということなどのメリットを得ることができますが、この2つが高いことによってデメリットも若干生じます。

デメリットとしては断熱性や気密性を高めるためには窓を小さくしなくてはならないこと、費用がかかること、空気の流れが滞留してしまって循環しないことなどのことがあげられます。窓を小さくした場合、物理的に風が通りにくくなるので空気がよどんでしまい、快適に過ごしにくくなります。さらに日光も入りにくくなるので開放感を得ることが難しくなり、昼であっても室内は暗く感じることが多いです。費用面に関しても高気密や高断熱を意識した場合、断熱材や躯体、設備などに気を配らなくてはならず、より良いものを選ばなくてはなりません。とくに断熱性の高い素材は価格が高い傾向があり、断熱性に優れたセルロースファイバーはグラスウールと比べると価格差は2倍程度となってしまいます。一つの部屋の面積も狭くなるので息苦しいと感じることもあります。

さらに換気に対しても計画をして設置をしないと空気が循環しなくなり、乾燥したり臭いがいつまでも残ったりしてしまいます。空気が循環しないとカビが発生することもあり、その結果シックハウス症候群を起こしてしまう可能性もあるので換気にも気を配らなくてはなりません。なお現在では建材にはホルムアルデヒドを揮発しにくいものを使用することと、24時間換気の義務があります。そのため換気口が設置されていますので、その部分をオフにしないように注意し、定期的にフィルターを掃除するようにしてください。換気をしっかりと行わないと二酸化炭素の濃度が上がってしまい、睡眠不足や慢性的な頭痛、集中力の低下や息苦しさ、気持ちが悪いなどの症状が現れることがあります。

高気密高断熱住宅においてのデメリットは、注意をしながら生活をすることで改善されていきます。これは家の状態によって起こる症状だけではなく、生活も関係して起きていることも多いためです。日ごろから意識をして換気を行い、夏場は直射日光が当たらないようにすだれなどを使用するなどの工夫をすることで快適に過ごすことができます。